起立性低血圧について

こんにちは、松戸整体院の清水です。

本日は起立性低血圧についてお話したいと思います。

起立性低血圧の定義

起立性低血圧は、座位または臥位から立位に移行した際に、収縮期血圧が20 mmHg以上、または拡張期血圧が10 mmHg以上低下することを指します。

この状態により、立ちくらみ、めまい、失神、視覚障害(視界がぼやける)などの症状が現れることがあります。

起立性低血圧の原因

起立性低血圧には、さまざまな要因が関与しています。

自律神経障害

自律神経は、心臓の拍動や血管の収縮・拡張を調節します。

糖尿病やパーキンソン病、多系統萎縮症などの疾患は、自律神経の機能を障害し、血圧調節がうまくいかなくなることがあります。

血液量の減少

脱水、出血、大量の利尿による血液量の減少が、血圧低下を引き起こします。

また、慢性的な疾患(例: 心不全)によっても血液量が減少することがあります。

薬物の影響

高血圧の治療薬(ACE阻害薬、利尿薬、ベータ遮断薬など)、抗うつ薬、抗精神病薬、一部の鎮静薬などは、血圧を低下させることがあります。

これらの薬は血管の収縮を抑制したり、心拍数を減少させたりするため、起立性低血圧を引き起こすことがあります。

加齢

高齢者では、血圧調節機能が低下しやすく、さらに多くの薬を使用していることが多いため、起立性低血圧が発生しやすくなります。

食後低血圧

食後に血液が消化器系に集まることで血圧が低下することがあります。

この現象は特に高齢者で見られ、食事後に起立性低血圧が顕著になることがありま

起立性低血圧の治療法

起立性低血圧の治療は、原因に応じて異なります。

非薬物療法

体位管理

立ち上がる前に少しずつ体位を変え、急激な血圧低下を避けるようにします。

例えば、ベッドから起き上がる際には、まず座った状態で数分待つなどの工夫が有効です。

弾性ストッキング

下肢に弾性ストッキングを装着し、血液が下肢に溜まるのを防ぎます。

これにより、立ち上がった際の血圧低下を軽減できます。

生活習慣の改善

食事の際に塩分を多く摂取すること、カフェインを含む飲料を控えること、食後に少し休むことなどが推奨されることがあります。

薬物療法

ミドドリン

血管を収縮させる薬で、血圧を上昇させます。

一般的に起立性低血圧の治療に使用されます。

フルドロコルチゾン

ナトリウムと水の再吸収を促進し、血液量を増加させることで血圧を上げます。

ただし、浮腫や低カリウム血症などの副作用に注意が必要です。

ピリドスチグミン

自律神経系に作用し、立ち上がるときの血圧低下を防ぎます。

起立性低血圧の根本的な原因の治療

自律神経障害や心疾患など、根本的な疾患が起立性低血圧の原因である場合、それらの治療が優先されます。

起立性低血圧で日常生活での注意点

水分補給をこまめに行う

特に暑い季節や運動時には十分な水分を摂ることが重要です。

急な体位変換を避ける

座った状態からゆっくり立ち上がるなど、急激な体位変換を避けるように心掛けます。

食事の量とタイミングに注意

大量の食事や高炭水化物食は避け、食後にすぐに立ち上がらないようにします。

起立性低血圧で医療機関に相談すべきタイミング

✅頻繁にめまいや失神を経験する場合

✅起立性低血圧が生活の質に大きな影響を与えている場合

✅現在の治療が効果を示さない場合

起立性低血圧は、適切な管理と治療で症状を軽減し、日常生活に支障をきたさないようにすることが可能です。

症状が重い場合や、原因が明らかでない場合は、専門の医師に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。

ABOUTこの記事をかいた人

千葉県松戸市でプライベート整体サロン松戸整体院を運営。 痛くなく短時間で終わる『AS療法』をメインに活動中。 元シンガポールプロサッカー選手の経験を活かし、体の痛みや痺れの緩和方法や、正しい体の動かし方による怪我予防、パフォーマンスUPなどのアドバイスが得意。