体位性頻脈症候群について

こんにちは、松戸整体院院長の清水です。

体位性頻脈症候群は、立ち上がったときに心拍数が異常に増加し、めまいや疲労感、動悸などの症状が現れる疾患です。

体位性頻脈症候群は、主に若年成人女性に多く見られますが、男女問わず発症する可能性があります。

体位性頻脈症候群の主な特徴

心拍数の増加

座位または仰臥位から立位に移行した際に、心拍数が1分以内に30回/分以上増加する、または立位での心拍数が120回/分以上に達するのが特徴です。

この状態が10分以上持続します。

血圧の変動

体位性頻脈症候群では、血圧が大きく変動することもありますが、起立性低血圧とは異なり、血圧が低下せず、むしろ正常範囲に留まることが多いです。

多様な症状

心拍数の増加に伴い、めまい、動悸、息切れ、倦怠感、頭痛、吐き気、集中力低下、視覚障害など、さまざまな症状が現れます。

症状は立位で悪化し、横になったり、座ったりすると改善します。

体位性頻脈症候群の原因

体位性頻脈症候群の原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。

自律神経の異常

自律神経系が正常に機能せず、血流や心拍数の調整が不十分になることが原因とされています。

特に交感神経の過活動が関与していると考えられています。

血液量の減少

血液量が低下することで、心拍数を増加させて全身の血流を維持しようとする反応が過剰になることがあります。

遺伝的要因

POTSには遺伝的な要因があることが示唆されています。

家族内でPOTSや類似の自律神経疾患が見られることがあります。

感染症や外傷

ウイルス感染や外傷、手術後にPOTSの症状が発現するケースも報告されています。

体位性頻脈症候群の治療

POTSの治療は、症状を軽減し、生活の質を向上させることを目的としています。

生活習慣の改善

水分摂取

十分な水分を摂ることで血液量を維持し、症状を軽減します。

塩分摂取

医師の指導の下で塩分を多めに摂取し、血圧を安定させます。

体位管理

長時間立位を避け、座位や仰臥位を多く取るようにします。寝起きの際も、ゆっくりと立ち上がることが推奨されます。

運動療法

筋力トレーニングや軽い有酸素運動を行うことで、血流の改善と心血管系の強化が期待されます。

薬物療法

ベータ遮断薬

心拍数を抑制し、動悸や頻脈の症状を軽減します。

ミドドリン

血管を収縮させ、立ち上がったときの血圧低下を防ぎます。

フルドロコルチゾン

ナトリウムと水の再吸収を促進し、血液量を増加させます。

イブプロフェンやアセトアミノフェン

頭痛や筋肉痛などの随伴症状を緩和するために使用されることがあります。

心理的サポート

POTSは慢性的な疾患であり、長期間の治療が必要なことが多いため、心理的なサポートが重要です。

心理療法やカウンセリングが、ストレスや不安の管理に役立つ場合があります。

体位性頻脈症候群の日常生活のアドバイス

長時間の立位を避ける

混雑した場所や長時間の立ち仕事は、症状を悪化させることがあるため、必要に応じて休息を取るようにします。

身体を徐々に慣らす

徐々に体を慣らすために、仰臥位から座位、そして立位へとゆっくりと移行するよう心掛けます。

こまめな水分補給

特に暑い日や運動後には、こまめに水分を補給することが大切です。

体位性頻脈症候群で医療機関に相談すべきタイミング

✅自己管理が難しい場合や、症状が生活に支障をきたしている場合

✅新たな症状が出現した場合

✅薬物治療が効果を示さない場合

POTSは、慢性的かつ生活の質に影響を与える疾患ですが、適切な治療と管理を行うことで症状をコントロールし、日常生活を向上させることが可能です。

ABOUTこの記事をかいた人

千葉県松戸市でプライベート整体サロン松戸整体院を運営。 痛くなく短時間で終わる『AS療法』をメインに活動中。 元シンガポールプロサッカー選手の経験を活かし、体の痛みや痺れの緩和方法や、正しい体の動かし方による怪我予防、パフォーマンスUPなどのアドバイスが得意。