まだ治っていないから
病院で検査をすると数値に異常は無いのに、なかなか学校に復帰できないと悩んでいる方もいると思います。
なぜ、復帰できないのか?
それは、まだ治っていないからです。
「え?でも病院で検査すると正常な数値に戻っていますよ」と思う方もいるので、その理由を詳しく説明していきたと思います。
数値が全てではない
脈拍や血圧の数値は良くなっているのに、日中だらだらしてしまい、さらには学校にも行けない。
こんな状態が続くと、「この子の起立性調節障害は、甘えなんじゃないのか」と思う親御さんや「私は起立性調節障害ではなく、学校に行きたくないだけのか」とお子さん自身も疑問に思ってしまうでしょう。
ここで理解して欲しいのは、検査の数値は目安でしかありません。
起立性調節障害の全てを表しているわけではないのです。
腰痛で例えるなら、椎間板が飛び出しているからまだ腰痛は治っていない。
椎間板の飛び出しが無くなったので、腰痛は治ったと言っているようなものです。
実際のところ、椎間板の飛び出して無くても、腰痛の方は大勢います。
ですので、数値が良いから治った。
数値が悪いからまだ治っていない。
というよう検査の数値のみの判断で、起立性調節障害が良くなったのか悪いのかは判断できないのです。
体と心の準備が整っていないと学校には行けない
では数値は全く意味が無いのか?と言われればそうではありまでん。
起立性調節障害が治っていく過程の中の、一つのゴールを辿りついた証拠です。
ただ、最終ゴールではありません。
そもそも、血圧が上がれば治るわけではないです。
大事なことは自覚症状です。
起立性調節障害の自覚症状は、頭痛や腹痛のように明確に痛みを感じるわかりやすいものもあれば、なんとなく体がだるいという数値で出ない自覚症状もあります。
体がだるいのは、まだ活動的に慣れていない証拠です。
活動的になるというのは、抽象的でわかりにくいかもしれませんが、心が元気ではない状態です。
イメージしやすく言うなら、風邪で学校を数日間休んだ後に、学校に行くのは少しハードルが高いと思います。
そのような感じで、長期間休んだ後に、いきなり学校に行くのは、健康な状態だっとしても難しいのです。
ですので、数値が戻ったからといって、いきなり学校に行けるわけではありません。
相当心と体の準備が整っていないと、学校に行くのは難しいです。
まとめ
まとめると、検査の数値はあくまでも目安であり、数値化できるものを表せたものをしただけなので、起立性調節障害の病気の全てを表しているものではありません。
だらだらしてしまうや、やる気が出ないのは、自分の甘えではなく、まだ体がそこまで追いついていない証拠です。
ここで、自己肯否定してしまうと、また症状が戻ってしまうリスクがあるので、自分を追い込むことや相手を追い込むことはしない方がいいです。
大事なのは、自覚症状です。
ただ、数値が良くなれば、自覚症状も良くなる前兆なので、焦らず確実に治すことを意識すると良いでしょう。
本日は、「起立性調節障害が治っているのに、学校に行けない原因とは?」について、お話したいと思います。