MRIで原因が見つからない…
腰痛の原因を突き止めようとして、MRIの検査を受ける方は多いと思います。
MRIで原因は見つかれば良いですが、見つからない人もいます。
MRIでも腰痛の原因が見つからないと、「私の腰痛は原因不明で治らないんだ…」と落ち込んでしまう人もいますが安心して下さい。
MRIで原因が見つからないから、腰痛の原因は不明というわけではありません。
では、その理由について詳しくご説明していきましょう。
MRIとは?
そもそもMRIとは何を調べている検査なのか?そこから見ていきたと思います。
MRIとは、磁気と電波を用いた検査装置です。
MRIは、ある周波数の電波を人体に照射します。
すると、体の中の水素原子が移動します。
一定時間経ってから照射を止めると、電波によって移動していた組織(体内の水や脂肪など)が元の位置に戻ろうとします。
この時の細胞組織の動きを画像として出し、そこから異常を発見するのがMRI検査になります。
少し難しかったですか?
簡単に言うと、磁気を体に照射して、細胞の動きを見ている感じです。
その時に正常な動きをしていない細胞がある部分に異常があると考えると言うことです。
MRIが得意な疾患
MRIの検査と相性が良い疾患は、脳血管疾患(脳卒中、脳腫瘍など)、脊椎や脊髄などの疾患(椎間板ヘルニア、頚椎症、脊柱管狭窄症、脊椎腫瘍など)、骨肉腫、腱板断裂(肩)、大腿骨頭壊死、前十字靭帯断裂などがあります。
MRI検査では全身の幅広い部位を調べることができます。
特に頭部や脊椎、四肢などの関節といった比較的動きが少ない部位の検査を得意としています。
MRIの弱点
逆を言えば、それ以外の問題は、MRIの検査ではわかりにくということになります。
例えば、筋肉疲労や自律神経の問題、動作中の関節への負荷など、腰痛になる原因はこれらも当てはまります。
むしろ、現代では骨の問題よりも自律神経の問題から、腰痛になるケースが多いのではないかと感じます。
それだけ、日々の仕事や家事で休む時間や息抜きする時間、リラックスする時間が減っている証拠です。
そのようなストレスから自律神経に問題を抱え、その結果腰痛になることもあります。
まとめ
まとめると、MRIで原因不明でも腰痛の原因が不明というわけではありません。
ですので、病院で原因不明と言われている方は落ち込まなくても大丈夫です。
逆を言えれば、MRIではわからないところに原因がある可能性が高くなったわけですから、腰痛の原因解明という点においては、前進していると言えます。
少し覚えていて欲しいことは、痛みや痺れの診断に完璧な検査機器はないということです。
もしかしたら、一生完璧な診断機器はできないかもしれません。
なぜかというと、痛みや痺れはその人が感じるものだからです。
検査ではひどく出ても、痛みを感じない人。
検査では異常がないのに、痛みを感じる人。
なぜこのような違いが出るからは、痛みや痺れはその人の感覚だからです。
わかりやすくいうと、転んだ時に泣く人と泣かない人がいるとします。
これはどちらかが嘘を言っているわけではありません。
ある人によっては、泣くほど痛く、ある人にとっては、泣くまで痛くないのです。
このように痛みの尺度は人によって違うので、検査だけが全てではないことを覚えておいて下さい。
本日は、「MRIでもわからない腰痛の原因とは?」について、お話したいと思います。