こんにちは、松戸整体院の院長の清水です。
起立性調節障害は、自律神経系の機能不全によって、体位の変化に適切に対応できず、血圧や心拍数の調節がうまくいかなくなる疾患です。
ODにはいくつかの種類があり、それぞれ症状や原因が異なります。
起立性低血圧
起立性低血圧は、立ち上がった際に血圧が急激に低下することで、めまいやふらつき、時には失神を引き起こす状態です。
立位に移行した際、重力の影響で血液が下半身に集まり、脳への血流が不足するために起こります。
起立性低血圧の症状
立ち上がった直後に、めまい、ふらつき、視界が暗くなる、場合によっては失神することもあります。
起立性低血圧の原因
加齢、薬物の副作用、自律神経の機能低下などが原因となります。
起立性低血圧の診断基準
立位に移行後、収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下することが診断基準となります。
体位性頻脈症候群
体位性頻脈症候群*は、立ち上がった際に心拍数が異常に増加する状態です。
血圧は正常範囲内に保たれることが多いですが、心拍数の増加により、めまいや動悸、息切れなどの症状が現れます。
体位性頻脈症候群の症状
立ち上がると心拍数が急激に増加し、動悸、めまい、倦怠感、集中力低下、場合によっては失神することもあります。
体位性頻脈症候群の原因
自律神経の異常、血液量の不足、神経の過敏性などが考えられます。
体位性頻脈症候群の診断基準
立位に移行後、心拍数が30回/分以上増加し、頻脈が120回/分以上になることが診断基準です。
遷延性起立性低血圧
遷延性起立性低血圧は、立位を維持している間に徐々に血圧が低下する状態です。
立ち上がってすぐには症状が現れず、数分間立った後に血圧が徐々に低下していきます。
遷延性起立性低血圧の症状
立ち上がってしばらくしてから、めまいやふらつき、倦怠感、視界が暗くなるといった症状が現れます。
遷延性起立性低血圧の原因
自律神経の反応が遅れ、血管収縮が不十分になることが原因とされています。
遷延性起立性低血圧の診断基準
立位に移行してから3分以上経過した後に、収縮期血圧が20mmHg以上低下することが診断基準です。
神経調節性失神
神経調節性失神は、長時間の立位や急激な体位変化により、突然血圧が低下し、脳への血流が減少して失神を引き起こす状態です。
これは、心臓や血管を調整する自律神経の異常な反応によって引き起こされます。
神経調節性失神の症状
長時間立っているときや急に立ち上がったときに、めまい、視界の暗転、突然の失神が起こることがあります。
神経調節性失神の原因
自律神経の誤作動により、血圧が急激に低下することが原因です。
神経調節性失神の診断基準
繰り返しの失神発作があり、ティルト試験や起立試験で血圧低下と心拍数の減少が確認される場合に診断されます。
遷延性体位性頻脈症候群
遷延性体位性頻脈症候群は、立位を続けることで心拍数が徐々に増加し、症状が現れる状態です。
POTSと似ていますが、心拍数の増加が緩やかに進行する点が異なります。
遷延性体位性頻脈症候群の症状
立ち上がってすぐには症状が現れず、立位を維持する中で徐々に心拍数が増加し、動悸や倦怠感が現れます。
遷延性体位性頻脈症候群の原因
自律神経の異常反応や血液量不足が原因とされています。
遷延性体位性頻脈症候群の診断基準
立位に移行後、数分以内に心拍数が30回/分以上増加するが、POTSよりも増加が緩やかなことが特徴です。
まとめ
起立性調節障害は、さまざまな症状や原因によって分類され、それぞれに異なる特徴があります。
診断と治療には、専門的な評価が必要です。
自律神経の調節不全が原因となるため、症状の管理には生活習慣の改善や薬物療法が重要です。
適切な診断と治療を受けることで、症状をコントロールし、日常生活をより快適に過ごすことが可能です。