変形性膝関節症を放置しておくとどうなるのか?

こんにちは、松戸整体院院長の清水です。

変形性膝関節症を放置すると、次第に悪化していくため、身体的、精神的、社会的な面でさまざまな問題が生じます。

変形性膝関節症の痛みの増加と慢性化

初期の変形性膝関節症では、痛みは不規則で、主に運動後や長時間の立位の後に現れることが多いです。

しかし、軟骨の摩耗が進行すると、骨同士が直接擦れ合うようになり、関節に強い炎症反応が起こります。

この炎症が神経を刺激し、痛みが増強されます。

安静時の痛み

初期には動作中にのみ感じていた痛みが、次第に安静時にも現れるようになります。

特に夜間、寝ている間にも痛みが生じ、睡眠障害を引き起こすことがあります。

痛みの広がり

膝の内側や膝蓋骨周辺だけでなく、膝全体や太もも、ふくらはぎにまで痛みが広がることがあります。

これは、痛みによって歩行や姿勢が変わり、他の部位に負担がかかるためです。

変形性膝関節症の関節のこわばりと可動域の減少

放置すると、関節のこわばりが強くなり、次第に膝関節の可動域が制限されていきます。

特に、朝起きたときや長時間座った後に強いこわばりを感じることが多くなります。

可動域の減少

初期には膝の曲げ伸ばしにわずかな違和感を感じる程度ですが、進行すると膝を完全に伸ばせなくなったり、しゃがむ動作ができなくなったりします。

この結果、日常生活における動作が制限され、階段の昇降や立ち上がり、椅子からの立ち上がりが困難になります。

変形性膝関節症の関節の変形とO脚の進行

関節の摩耗が進むと、膝関節の内側(内側半月板)が特に影響を受けやすく、O脚のように膝が外側に湾曲する変形が進行します。

これは、膝の内側の軟骨が先に摩耗し、外側に負担がかかるためです。

O脚の進行

O脚が進行すると、膝の内側にさらに圧力がかかり、痛みと変形が悪循環的に悪化します。

見た目の変形が目立つようになると、さらに歩行が困難になり、靴のすり減り方にも偏りが生じます。

変形性膝関節症の関節不安定性と歩行困難

痛みやこわばり、変形によって膝関節の安定性が失われます。

これにより、膝がぐらつく感じがしやすくなり、転倒のリスクが高まります。

歩行困難

筋力低下と関節不安定性が進行すると、歩行が非常に困難になります。

最終的には、杖や歩行器の使用が必要になる場合もあります。

これにより、外出が難しくなり、社会的な活動が制限されます。

転倒リスク

関節が不安定になることで、転倒やそれに伴う骨折のリスクが増大します。

特に高齢者の場合、これが寝たきりの状態になる原因となり、健康状態が急速に悪化する可能性があります。

変形性膝関節症の筋力の著しい低下とその影響

痛みによる活動量の低下は、膝周囲の筋肉、特に大腿四頭筋やハムストリングスの筋力低下を引き起こします。

筋力低下が進行すると、膝関節を支える力が弱まり、関節の安定性がさらに低下します。

筋力低下の影響

筋力が低下すると、関節にかかる負荷が増え、膝の痛みや不安定性がさらに悪化します。

また、筋力が低下すると、全身のバランスが悪くなり、歩行の際に他の関節や筋肉にも負担がかかります。

体重増加

筋力低下と活動量の減少に伴い、体重が増加することがあります。

体重増加は膝関節への負荷をさらに増加させ、症状の悪化を招きます。

変形性膝関節症の生活の質の低下

変形性膝関節症の進行に伴い、日常生活の質が著しく低下します。

痛みや関節のこわばり、変形によって、以下のような問題が生じます。

日常生活の困難

症状が悪化するにつれ、日常的な活動(歩行、階段の昇降、椅子からの立ち上がりなど)が困難になります。

これにより、買い物や外出、家事などの基本的な活動が制限されます。

社会的孤立

外出や活動が制限されることで、社会的な交流が減少し、孤立感が強まることがあります。

これにより、心理的なストレスや抑うつ状態が悪化する可能性があります。

変形性膝関節症の心理的・精神的な影響

長期にわたる痛みや機能障害は、心理的な影響を及ぼします。

痛みと活動の制限が続くことで、うつ病や不安障害のリスクが高まります。

うつ病や不安障害

持続する痛みや生活の質の低下は、うつ病や不安障害を引き起こすことがあります。

特に、社会的な孤立や自立性の喪失がこれらのリスクを高めます。

ストレスの増加

痛みや動作の制限により、日常生活でのストレスが増加します。

これが悪循環を引き起こし、症状がさらに悪化することがあります。

変形性膝関節症で手術が避けられなくなるリスク

変形性膝関節症が進行し、他の治療法が効果を示さなくなると、手術が必要になる可能性が高まります。

手術にはリスクが伴いますが、放置された場合には手術が唯一の選択肢となることがあります。

人工膝関節置換術

重度の変形性膝関節症では、痛みと機能回復のために人工膝関節置換術が行われます。

この手術は効果的ですが、術後のリハビリテーションや手術に伴うリスクを考慮する必要があります。

変形性膝関節症のまとめ

変形性膝関節症を放置すると、痛みや機能障害が徐々に悪化し、日常生活の質が大きく低下します。

放置することで、膝関節の変形が進行し、最終的には手術が必要になることが多くなります。

また、精神的な健康にも悪影響を与えるため、早期の治療と適切な管理が重要です。

症状が軽いうちに専門医の診断を受け、適切な治療を開始することで、症状の進行を遅らせ、生活の質を維持することが可能です。

ABOUTこの記事をかいた人

千葉県松戸市でプライベート整体サロン松戸整体院を運営。 痛くなく短時間で終わる『AS療法』をメインに活動中。 元シンガポールプロサッカー選手の経験を活かし、体の痛みや痺れの緩和方法や、正しい体の動かし方による怪我予防、パフォーマンスUPなどのアドバイスが得意。